培ってきた専門知識やノウハウを電子書籍で出版したいと考えていても、どのように作れば良いのか分からないと悩んでいる方もたくさんいます。
制作会社がどのようなステップで電子書籍を作っているかわかれば、チャレンジしやすくなりますよね。
この記事では、電子書籍の出版にチャレンジしたい方へ向けて、作り方を5ステップでわかりやすく解説します。
最後まで読むち、電子書籍の作り方がわかります。ぜひ、あなたの知識を共有するためにお役立てください。
電子書籍を作る前に理解しておきたい基本とフォーマット

電子書籍とは、書籍の情報をデジタルデータ化したものです。パソコン、タブレット、スマートフォン、Kindleのような専用の電子書籍端末で閲覧できます。
フォーマットで読者の読みやすさや出版できるプラットフォームが決まるため、各フォーマットの特徴をまとめました。
| フォーマット | 特徴 | メリット | デメリット | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| EPUB | 電子書籍の国際標準規格 | 画面サイズに応じレイアウトが自動調整されるリフロー型に対応している | デザインの固定(固定レイアウト)には不向き | 小説・ビジネス書など文字中心の書籍 |
| Adobe社が開発した文書ファイル形式 | 作成時のレイアウトを固定して表示できる閲覧環境が幅広い | スマートフォンなどの端末が小さいと読みにくい | 雑誌、写真集、ホワイトペーパーなどデザイン重視の資料 | |
| AZW/MOBI | Amazon Kindleに関連する専用フォーマット | Kindle端末やアプリでの閲覧に最適化されている | 基本的にKindleストア以外では利用できない | Amazon Kindleでの出版 |
文字が中心のビジネス書を多様な端末で読めるようにしたい場合は、EPUBがおすすめです。一方で、デザインやレイアウトが重要な雑誌や、企業用の資料(ホワイトペーパー)として配布する場合はPDFが適しています。
ご自分が作成したい本のジャンルや、読者にどのように届けたいかに合わせて、最適なフォーマットを選択しましょう。
電子書籍の作り方5ステップ

電子書籍の作り方をステップ別に紹介します。
- 企画・構成案の作成
- 原稿の執筆・編集
- レイアウトデザイン・表紙作成
- 原稿データのフォーマット変換
- プラットフォームでの配布・出版
手順に沿って進めていくと、初心者でも電子書籍が出来上がります。
1.企画・構成案の作成
まずは企画と構成案を練り上げましょう。
企画と構成案は書籍全体の設計図にあたるため、最終的な書籍のクオリティと読者の満足度を左右します。書籍の設計が曖昧なまま執筆を始めると、途中で方向性がブレたり、読者に伝わらない内容になったりする危険性が高まります。
以下の流れに沿って企画・構成案を作成しましょう。
| 手順 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 1.ターゲットの明確化 | 誰に届けたいのか決める | 地方で活動する40代の個人コンサルタント、自身の専門性を高めたいと考えている |
| 2.読者の悩みの深掘り | ターゲットが「お金を払ってでも解決したい」と感じている悩みを突き詰める | ブログやSNSで情報は発信しているが、ノウハウが体系化できていない 専門家としての「権威性」や「信頼性」をどう示せばよいかわからない |
| 3.書籍のテーマとゴールの設定 | 悩みを解決する切り口を定める | テーマ:専門ノウハウを体系化し、権威性を高めるための電子書籍出版 術目的:読了後に自身のブランディング構築に踏み出せる |
| 4.構成案の作成 | 必要な情報を洗い出し、論理的に読み進められる順番に目次を完成させる | 基本・実践術・応用編の順に解説する |
企画・構成案は、電子書籍の成否を分ける作業です。ご自分の専門知識やノウハウを棚卸しし「誰に、何を提供するのか」を明確にしてください。
2.原稿の執筆・編集
企画・構成案が完成したら、次はその骨組みに肉付けしていく原稿の執筆・編集へ移ります。
原稿執筆に特別なソフトは不要です。Microsoft WordやGoogleドキュメントなど、普段から使い慣れているツールを使用しましょう。
電子書籍はスマートフォンやパソコンの画面上で読まれるものです。一般的に紙の書籍よりも目が疲れやすく、読みにくいとされているため、読みやすさを意識した執筆を心がけましょう。
具体的には、以下のようなポイントを意識すると読みやすくなります。
- 一文を短く区切る
- こまめに見出しを挿入して話題の転換を明確にする
- 適度な改行で余白を作る
また、誤字脱字や内容の間違いは、専門家としての権威性や信頼性を大きく損ねます。執筆を終えたら、誤字脱字、文法的な誤り、内容の矛盾がないかを一文字一文字全文を読み返してください。
可能なら、執筆から少し時間をおいて冷静な目で読み直したり、同僚や家族などの第三者に読んでもらったりすると、自分では気づかなかったミスを発見しやすくなります。
読者にとっての読みやすさを追求して離脱を防ぎ、自分の専門性を正しく伝えるために、丁寧な執筆と徹底したチェックを心がけましょう。
3.レイアウトデザイン・表紙作成
原稿が完成したら、読者の読書体験を左右するレイアウトデザインと、書籍の第一印象を決める表紙作成へ進みます。
文字の組み方や余白が不適切だと、読者は内容を理解する前に読書をやめてしまう可能性があります。縦書きか横書きのどちらにするかに加え、電子書籍特有の以下のどちらかを選びましょう。
| 形式 | 特徴 | 推奨 |
|---|---|---|
| リフロー型 | 読者に使用する端末や文字サイズの設定に応じて、テキストや画像のレイアウトが自動的に調整される形式 | 文字が中心のビジネス書・小説 |
| 固定レイアウト | 1ページを画像のようにデザインし、レイアウトを完全に固定する形式拡大縮小してもレイアウトが崩れない | 写真集・雑誌、図解が多い内容 |
参照:Kindle direct publishing|リフロー型と固定レイアウト
また、書籍の顔となる表紙のデザインが魅力的になっていないと、クリックすらしてもらえません。
表紙にはタイトルと著者名をわかりやすく配置するだけでなく、「何について書かれた本なのか」が一目で伝わり、読者が思わずタップしたくなるようなデザインが求められます。
表紙デザインは、Canva(キャンバ)のようなデザインツールで自作する方法や、プロのデザイナーに依頼する方法があります。
本文のレイアウトはコンテンツ内容に合わせて最適な形式を選びましょう。表紙は、読者との最初の接点だと強く意識し、書籍の魅力が伝わるデザインを追求してみてください。
4.原稿データのフォーマット変換
原稿の執筆と表紙デザインが完了したら、データを電子書籍のフォーマットに変換する作業に移ります。作成したWordなどの文書ファイルを、電子書籍ストアが受け付けてくれる専用のファイル形式に整える工程です。
多くの電子書籍プラットフォームや閲覧端末は、Word(DOCX)形式のままでは正しく表示できないため、EPUBやPDFなどへの変換作業が必要になります。
変換後は、意図しない箇所で改ページされたり、設定したはずの文字サイズや画像の配置がズレたりするレイアウト崩れが起きていないかプレビュー画面でチェックしましょう。
5.プラットフォームでの配布・出版
フォーマット変換して電子書籍データが完成したら、電子書籍ストアに登録し、世界中の読者が閲覧・購入できる状態にしましょう。
Amazon Kindleや楽天Koboのように多くの利用者を抱えるプラットフォームを選ぶと、書籍がより多くの人の目に触れる機会を作れます。
プラットフォーム上で、タイトル・著者名・商品説明文・販売価格などを設定し、審査を申請し、承認されれば通常1〜3日程度で販売が開始されます。
ただし、出版しただけで自動的に売れるわけではありません。SNSやブログ、メールマガジンなどで宣伝し、読者に書籍の存在を知らせることも大切です。
電子書籍の作り方は「自作」と「制作代行」の2種類

電子書籍を作る方法は、大きく分けて以下の2種類あります。
- ツールを使って自作する
- 制作代行に依頼する
コスト、時間・手間、求めるクオリティによってどちらを選ぶか異なるため、選択する際の参考にしてください。
ツールを使って自作する
自作はコストを抑えられるのが魅力です。時間と手間がかかるものの、「まずは電子書籍出版に挑戦してみたい」という方には自作がおすすめです。
電子書籍を自作する際は、以下のようなツールを使用します。
- Microsoft Word・Googleドキュメント
- PDF変換ツール
- Canva
- Kindle Create
それぞれのツールの使い方や特徴を解説します。
Microsoft Word・Googleドキュメント
原稿執筆や見出しを設定する際は、Microsoft WordやGoogleドキュメントがおすすめです。多くの方が日常的に使い慣れているツールのため、操作方法を学ぶ必要がなく、執筆作業に集中できます。
「見出し1」「見出し2」のように見出しスタイル機能で目次を設定しておけば、フォーマット変換する際、見出し構造が自動的に電子書籍の目次として反映されます。
ただし、WordやGoogleドキュメントで作成した原稿は、そのままでは電子書籍として出版・配布はできません。後述する、Kindle Createでの読み込みや、専用ツールでのEPUB変換などの作業が必要になります。
例えば、Kindle出版の場合、以下のフォーマットが推奨されています。
- Kindle Package Format (KPF)
- EPUB
Microsoft WordやGoogle ドキュメントは原稿執筆と目次構造を作成するツールだと理解しておきましょう。
参照:Kindle direct publishing|電子書籍の原稿ではどのようなファイル形式がサポートされていますか?
PDF変換ツール
すでにブログ記事やセミナー資料など、PDF形式のコンテンツがある場合は、以下のツールを使って電子書籍用のフォーマットに変換しましょう。
- Calibre
- Microsoft Print to PDF
- Zamzar
- EPUB to PDF Converter
- PDF Expert など
PDFを変換する際は、レイアウトが崩れるリスクがあるため注意が必要です。
レイアウト崩れが起きた場合は、別のツールを利用するほか、Adobe Acrobat DCやPDF-XChange Editor、Mac標準アプリのPreviewで微調整してみましょう。
Canva
Canvaは、デザインスキルに自信がない方でも高品質な表紙やデザイン性の高い図解を作成できる、クラウド型のデザインツールです。
Canvaには、プロのデザイナーが作成した電子書籍表紙用のテンプレートが豊富に用意されています。テンプレートをベースに、タイトルや著者名を入れ替えるだけで、初心者でも簡単に表紙をデザインできます。
次作でもデザインのクオリティに妥協したくない方は、Canvaを利用してみてください。
Kindle Create
Amazon Kindle(KDP)で出版する場合は、Amazon公式の無料作成ソフトKindle Createを利用するのがおすすめです。
Kindle Createは、Wordなどで作成した原稿を、Kindle端末やアプリで美しく表示されるKPF形式の電子書籍フォーマットへの変換・編集に特化しています。そのため、レイアウト崩れが起こりにくく、手順が簡単です。
スムーズに出版できるので、Kindle出版を目指す方は、利用を検討してみてください。
制作代行に依頼する
自作する自信がない方やクオリティの高い書籍を出版したい方は、制作代行に依頼しましょう。
電子書籍の作成には、企画や執筆、フォーマット変換など、多くの工数がかかります。自作の場合、すべての工程を1人でこなす必要がありますが、制作代行を利用すれば複雑な作業の大部分をプロに一任できます。
また、プロの編集者やデザイナーが、読者にとって読みやすく、ストアで目を引くような売れやすい表紙デザインや本文レイアウトを提案・作成してくれるのもメリットのひとつです。
しかし、制作代行に依頼する場合には費用がかかります。一般的な制作会社の費用相場は1冊あたり30万円~60万円程度、制作期間は3ヵ月程度です。
また、出版後に内容を少し修正・更新したい場合に自作のように気軽にはできず、追加の費用や時間がかかるおそれもあります。品質を担保して出版したいと考える方にとって、制作代行は時間とクオリティを買うために有効な投資となります。
電子書籍を作るうえで意識すべき3つのポイント

出版した電子書籍の読者に「読んでよかった」と感じてもらうには、以下のポイントを意識しましょう。
- 読者の課題を解決する内容を意識する
- 読みやすさを追求したデザインとレイアウトにする
- ゴールを意識した導線を設計する
読者に満足してもらい、高評価のレビューをつけてもらう書籍作りのポイントを解説します。
1.ゴールを意識した導線を設計する
作成した電子書籍を最終的なビジネス上のゴールに結びつけるため、あらかじめ導線を設計しましょう。
電子書籍を読んだ読者がどのような行動をして欲しいのか、以下のように明確にすれば導線が作りやすくなります。
- LINE登録
- 別の書籍の購入
- 商品・サービスの認知・誘導
- 無料相談への訴求 など
読者があなたの本を読んで「悩みが解決した」「この著者は信頼できる」と満足度が高まった瞬間こそ、次の行動を促す絶好のタイミングです。
このタイミングを逃さないよう、書籍内に適切な導線を組み込む必要があります。
2.読者の課題を解決する内容を意識する
電子書籍を作る際は、読者の悩みを解決することを常に考えましょう。
読者は自分の悩みを解決するために電子書籍を購入します。もし内容が読者の期待に応えられなければ読むのをやめ、低評価のレビューにつながるおそれがあります。
さらに、信頼性があり、正確な情報を記載することも重要です。必要に応じて専門家の意見や、公的な統計データを引用し、客観的な事実の裏付けも取り入れましょう。
「誰のどんな悩みに向けて書くのか」を意識して執筆し、読者目線でチェックすると、高品質な電子書籍になります。
読者が読み終えた後に「この本のおかげで悩みが解決した」「読んでよかった」と心から感じてもらえる書籍を出版できれば、評価が高まり、サービスの購入や問い合わせなどの次の行動へとつながります。
3.読みやすさを追求したデザインとレイアウトにする
電子書籍は本よりも小さなスマートフォンの画面で読まれることが多いため、読みやすさを追求したデザインとレイアウトを心がけましょう。読者の課題を解決する優れた内容の書籍でも、読みにくければ読書を継続できません。
読みやすいように、執筆時から以下を意識しましょう。
- 文字サイズ・色・背景とのコントラストに配慮し、ストレスを感じないビジュアルを心がける
- 専門用語や難しい言い回しを極力避け、必要な場合は注釈を入れる
- 一文を短く区切り、冗長な表現を削ぎ落とす
- 適度な改行、段落の区切り、余白を効果的に設ける
- 文章だけでは伝わりにくい内容は図や表、箇条書きを利用する
また、画像を挿入する際は、ファイル形式にも注意しましょう。Kindle出版の場合、表紙画像はJPEG形式が推奨されるなど、各プラットフォームのガイドラインに従う必要があります。
読者へのおもてなしとして、細部まで読みやすさに配慮することで、満足度の高い電子書籍を届けられます。
参照:Kindle direct publishing|表紙画像のガイドライン
電子書籍を作る4つの魅力

電子書籍を作るには、以下の魅力があります。
- 初心者でも出版しやすい
- リード獲得の資産になる
- 権威性・ブランディングにつながる
- 収益化の幅が広がる
自分の目的と照らし合わせながら、出版後の未来を想像してみましょう。
初心者でも出版しやすい
Amazon KDPのようなプラットフォームの登場により、電子書籍の出版ハードルが低くなりました。
これまで書籍を出版する際は、出版社の企画会議を通す必要がある「商業出版」か、数百万円単位の費用がかかる「自費出版」しか選択肢がありませんでした。
しかし、電子書籍はデータを販売するため、紙の書籍で必須だった印刷費用や製本費用が一切かかりません。さらに、WordやCanvaなどの無料ツールを活用し、出版登録料が無料のプラットフォームを利用すれば、著者は初期費用ゼロで電子書籍を出版できます。
一度電子書籍の作り方を覚えてしまえば、自分のノウハウを低コスト・低リスクで資産化できます。Kindleの0円出版の仕組みを知りたい方は、以下の記事を参照してください。
参考記事:Kindle出版は0円でできる!KDPの仕組み・無料出版のやり方・注意点を解説
リード獲得の資産になる
電子書籍は、書籍を販売して収益を得るだけでなく、見込み客を獲得するためのマーケティング資産としても機能します。
例えば、読者のメールアドレス、氏名などの情報の登録や、LINEの友だち追加してもらう仕組みを設置すれば、自動的に質の高い見込み客リストが作れます。
従来なら、セミナーや対面営業でしか獲得できなかった見込み客をWeb上で自動的に集め続けられるのは、電子書籍ならではの魅力です。
特に営業が苦手な経営者や個人事業主は、Kindleの自動集客の恩恵が大きくなります。
権威性・ブランディングにつながる
書籍を出版している著者としての肩書きは、その分野の専門家としての証でもあります。知識やノウハウを一冊の書籍としてまとめ上げた実績は、ライバルとの差別化につながるのが魅力です。
例えば営業ノウハウに関する電子書籍を出版した場合、「営業のプロフェッショナル」として周囲から認識されるだけでなく、GoogleやSNSのアルゴリズムにも営業の専門家と認識されます。
経営者は取引先からの信頼獲得になったり、個人の方はご自分のサービスの単価を上げる交渉材料になったりする可能性が高まります。
電子書籍は、知識と経験を権威に変え、専門家としての信頼を構築するためのブランディングツールです。
収益化の幅が広がる
電子書籍を作ると、書籍販売による印税収入が継続的に収益を生み出します。ヒットすれば、1冊で大きな収入源になる可能性も十分にあります。
さらに、電子書籍から以下のようなバックエンド商品へ誘導すると、間接的に収入を得られます。
- 自社のサービス
- 高単価なコンサルティング
- セミナー など
最終的に読者にどのように行動してほしいかを考えて導線を設計すれば、バックエンドの制約へつなげらます。
電子書籍の作り方でよくある質問

電子書籍の作り方をマスターしてコンテンツを資産にしよう
電子書籍の作り方を一度マスターすれば、2冊目、3冊目はスムーズに出版できます。「読者の悩みをどのように解決するか」を軸に、まずは挑戦してみましょう。
もし、自作に挑戦してみたけれど「最後まで書ききれない」「時間がない」場合は、専門家に相談するのも効果的です。
合同会社言の葉舎では、一生ものの資産になるKindle出版をプロデュースしています。ご自身で書きたい方には3ヵ月の伴走プラン、時間がない方にはすべての作業を委託できるフルコミットがおすすめです。
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