「出版はお金がかかる」と思われがちですが、Kindle出版は初期費用0円で始められます。
Amazonが提供するAmazon KDPを使えば、原稿と表紙を準備するだけで誰でも出版可能です。
しかし、「本当に0円で出版できるの?」「収益化につながるの?」などの疑問の声も寄せられています。
本記事では、電子書籍の出版代行を営む言の葉舎が、無料出版の仕組みやメリット・デメリット、具体的な手順から収益化までをわかりやすく解説します。
Kindleで収益化したい、ブランディングしたいと考えている方は、参考にしてください。

合同会社言の葉舎代表。2017年からWebライティングをはじめ、コンテンツSEO、シナリオ作成・ストーリーテリング、セールスライティング、取材記事など累計2,000記事以上執筆。その他、Web制作、デザイン関連、生成AI指導も担当する。趣味は5弦ベース、作曲、ポーカー。
2025年12月に自著のKindleを出版予定。
Kindle出版は0円でできる!

冒頭でも伝えたとおり、Kindleは初期費用0円で出版可能です。
ここでは、以下の3つの視点から解説します。
- Amazon KDP(Kindle Direct Publishing)の仕組み
- Kindleが0円で出版できる理由
- Amazon KDPでも有料出版になるケース
Kindle出版に興味のある方は、参考にしてください。
Amazon KDP(Kindle Direct Publishing)の仕組み
Amazon KDP(Kindle Direct Publishing)とは、EC最大手のAmazonが公式に提供している電子書籍の出版サービスです。
Amazon KDPを活用すれば、自分の書籍を世界中のKindleストアで販売できます。
Amazon KDPには登録料や出版手数料が一切かかりません。
通常、書籍を出版するには多額の費用が必要になりますが、Amazon KDPなら原稿と表紙のデータさえ用意すれば、初期費用0円で出版が実現可能です。
Kindleが0円で出版できる理由
Kindle出版が0円でできるのは、従来の紙の出版に必要だったコストが一切かからないためです。
Kindle出版は電子書籍なので、原稿を印刷をする必要がなく、在庫を抱えるリスクもありません。
さらに、出版する際に手数料も発生しないため、Kindle出版の金銭的リスクは実質ゼロです。
Amazonに0円で電子書籍を販売できるのは、Kindleならではの魅力です。
有料出版になるケース
Kindle出版自体は0円で始められますが、以下の場合は費用が発生します。
- 原稿をライターに外注した
- Web広告を利用した
外注費や広告費は必須の出費ではありませんが、目的や戦略に応じて投資を検討すると、出版活動をより効果的に進められます。
文章を書くのは苦手だけれど、プロに原稿を依頼したいと考えている方は、以下のリンクからお気軽に無料相談してみましょう。
0円でKindleを出版するメリット

0円で出版できるKindleには、次のようなメリットがあります。
- ランニングコストがかからない
- 初期費用0円でもAmazonで販売できる
- 無料キャンペーンを活用できる
- Amazon市場で信頼性を獲得できる
- 個人ブランディングにつながる
できるだけ低予算で出版したいと考えている方のために、Kindle出版のメリットを紹介します。
ランニングコストがかからない
Kindle出版は、一度出版したあとの維持費がかかりません。
紙の書籍のように在庫を抱えたり保管用の倉庫を借りたりする必要がなく、印刷・流通に関するコストも0円です。
出版後に必要なのは販売ページを整えてSNSや対面で告知する程度で、サーバー代や登録料のような継続的な支払いも発生しません。
毎月の出費が0円なのが、Kindle出版のメリットのひとつです。
費用0円でもAmazonでKindleを販売できる
Kindle出版は、費用0円でAmazonの販売網を利用できます。
書籍の原稿と表紙をアップロードするだけでAmazonストアに登録され、すぐに販売を開始できます。
まとまった自己資金がなくてもプロの著者と同じ舞台で出版できるのが、Kindle出版の強みです。
湯澤私もKindle出版を予定していますが、表紙も原稿も自分で用意したので0円で出版できます!
無料キャンペーンを活用できる
Kindle出版では、KDPセレクトに登録すると無料キャンペーンを利用できます。
KDPセレクトは、出版した電子書籍を一定期間(最大5日間)無料で配布できるAmazon独自の販売プログラムです。
KDPセレクトを活用するメリットは以下の3つです。
- 新規読者を増やせる
- ランキング上位を狙える
- レビュー獲得のきっかけになる
KDPセレクトの無料期間終了後は通常販売に戻りますが、無料配布中にレビューを集められると、その後の販売を後押ししてくれます。
Amazon市場で信頼性を獲得できる
Amazonで著者として名前が掲載されると、世間からの信頼性向上につながります。
多くの人は「本を出版している人=その分野の専門家」と認識する傾向があるためです。
たとえ出版費用が0円だったとしても、Amazonに著者として登録され書籍が販売される事実は変わりません。
あなたが仕事を依頼する相手を探しているとしましょう。
ビジネスの商談相手の名前を検索した際、Amazonの著者ページが表示されれば専門家として認識し、安心感を抱きますよね。
Amazonの権威性を活用すると、自身の専門性や活動実績を社会的に証明しやすくなります。
個人ブランディングにつながる
Kindle出版は、あなた自身の専門性や経験を発信する名刺として機能し、個人ブランディングを強固にします。
SNSでの断片的な情報発信とは異なり、書籍はあなたの知識や考え方を体系的にまとめたオリジナルのコンテンツです。
著書として世にコンテンツを出すと、読者に対してこの分野の専門家としてアピールできます。
出版した書籍のリンクをSNSのプロフィールや名刺に掲載すれば、興味を持った人があなたの専門知識に深く触れるきっかけになります。
コストをかけずに自身のノウハウや価値観を発信し、他者との差別化を図る手段として、Kindle出版は有効です。
0円でKindleを出版する際の注意点


Kindle出版は0円で始められますが、次のような注意点もあります。
- 原稿や表紙の制作スキルが必要になる
- 集客や販売促進は自分でする必要がある
- 無料キャンペーンの期間・回数制限がある
- 審査落ちする可能性がある
- 著作権に関する注意事項がある
それぞれの注意点を理解しておくと、悩んだり途中で挫折したりするのを防げます。
原稿や表紙の制作スキルが必要になる
Kindle出版は0円で始められますが、制作はすべて自分で担当しなくてはいけません。
特に原稿と表紙は、書籍の印象を左右する重要な要素です。
原稿と表紙の制作で押さえておきたいポイントは、以下の3点です。
- 表紙は無料ツールで自作できる
- 完成度によって読者の評価が変わる
- 原稿は自分で執筆・編集する必要がある
表紙はCanvaやphotopiaなどの画像作成ツールで作成可能です。表紙のクオリティは読者が書籍を購入する決め手になるため、高品質なものを作りましょう。
原稿も自分で作る必要があります。想定読者を決め、どの順番で解説し、どの言葉を使うとわかりやすいか考えながら見出しと文章を組み立てていくのがおすすめです。



言の葉舎でも、書籍の企画と見出し作成に十分な時間を割き、お客さまの意図が伝わりやすい書籍を制作しています!
集客や販売促進は自分でする必要がある
Kindle出版は0円で始められますが、実際に売れるかどうかは集客や販売促進の戦略にかかっています。
SNSで認知を広げたり、発売時期に合わせた割引キャンペーンを企画するなど、積極的な行動が書籍の売り上げを左右します。
また、オンラインの施策だけではなく、直接会う方にも書籍をアピールできるように名刺に販売ページのURLを記載したり交流会などで宣伝したりするのも効果的です。
言の葉舎のお客さまも、ご自身の知人に書籍を出版したと連絡して購入してもらっています。
小さな活動の積み重ねが大きな成果につながるので、まずは手軽にできるSNSでの発信活動や知人への宣伝からでも挑戦してみましょう。
無料キャンペーンの期間・回数制限がある
Kindle出版の無料キャンペーンは効果的ですが、90日間で合計5日間のみという制限があります。
無料キャンペーンは無制限に使えるわけではないため、発売直後のレビュー獲得や認知度アップなど、目的を絞って戦略的に活用しましょう。
もし書籍を複数出版したい方は、90日経ってから次の書籍を出版するのがおすすめです。
無料キャンペーンの期間を考慮して、制作スケジュールを計画しましょう。
審査落ちする可能性がある
Kindle出版は、原稿をアップロードすれば自動的に出版されるわけではなく、Amazon KDPの審査を通過しなくてはなりません。
コンテンツガイドラインに違反していたり、公序良俗に反する内容が含まれていたりすると判断された場合、審査に通過できずKindleの販売が開始されません。
事例として、以下のようなケースが該当します。
- 内容の品質が著しく低いコンテンツ
- 読者に誤解を与えるようなタイトルや説明文
- 権利が不明確なコンテンツ
Amazon KDPの審査に落ちた場合でも、指摘された箇所を修正して再度申請することは可能です。
Amazonのプラットフォームを利用する以上、定められたルールを守ってコンテンツを制作しましょう。
著作権に関する注意事項がある
自分で原稿や表紙を制作する場合、著作権や商標権の扱いに細心の注意を払う必要があります。
本文中で他者の文章を引用する際はルール(引用元の明記など)を守り、表紙や挿絵に画像やイラスト素材を使う際は、商用利用が可能か、クレジット表記は不要かなどを利用規約で確認しなくてはなりません。
「フリー素材」と記載されているWebサイトの画像だとしても、Kindle出版では利用できないケースもあります。
万が一、他者の権利を侵害してしまうと、アカウント停止や法的なトラブルに発展するおそれもあり、その責任はすべて出版者自身が負うことになります。
自分でコンテンツを制作する場合は、権利関係の確認は徹底しましょう。
【未経験者必見!】0円でKindleを出版する際の8ステップ


「書籍の出版は難しそう……」と思う方も多いですが、Kindle出版は誰でも出版可能です。
出版初心者でも迷わず進められるように、出版までの流れを以下の表にまとめました。
| ステップ | 手順 | 概要解説 |
|---|---|---|
| Step:1 | 出版前の市場リサーチ方法 | 同じジャンルやテーマで検索し、差別化ポイントを分析する |
| Step:2 | Amazonアカウント作成とKDP登録 | 無料で登録でき、電子書籍出版の準備を始められる |
| Step:3 | 銀行口座・税務情報の登録 | 印税を受け取るために必須 ※マイナンバーを記載する箇所あり |
| Step:4 | 原稿入稿 | WordやGoogleドキュメントでOK |
| Step:5 | 表紙入稿 | CanvaやPhotoshopなどのツールを活用 |
| Step:6 | カテゴリー・キーワード設定 | ジャンルと検索語を設定し、需要のあるワードを選ぶ |
| Step:7 | 価格設定 | 本の価格を2.99〜9.99ドルに設定し、KDPセレクトに参加すれば印税70%が適用される |
| Step:8 | 出版申請と審査 | 通常24〜72時間で公開 |
上記のステップの詳細をそれぞれ解説します。
Step1:出版前の市場リサーチ方法
最初のステップですべきことは、どのようなジャンルやテーマに需要があるかを探る市場リサーチです。
AmazonのKindleストアで、自分が出版したいジャンルの書籍を検索してみましょう。
検索窓に関連する単語(例:「副業」「片付け」など)を打ち込むと、検索候補(サジェスト)が表示されます。この検索候補は、多くの読者が実際に検索している重要な言葉です。
また、すでに出版されている競合の書籍をチェックし、タイトルやレビュー(特に低評価のレビュー)を分析すると、読者が何に満足して何に不満を抱いているかが見えてきます。
Step2:Amazonアカウント作成とAmazonKDP登録
次に出版者として登録します。普段利用しているAmazonのアカウントがあれば、そのままAmazon KDPのWebサイトにログインします。
アカウントがない場合は、Amazonのトップページから新規作成してください。
Amazon KDPにログイン後、画面の案内に従って著者情報(氏名、住所など)を登録します。アカウント作成とAmazon KDPの登録は無料でできます。
Step3:銀行口座・税務情報の登録
KDPのアカウント設定内で、印税(売上)を受け取るための銀行口座情報を登録します。
あわせて、税務情報(日本ではマイナンバーカードや通知カードに記載の番号)の入力も求められます。
税務情報は、収益が発生した際にAmazonが税務処理をするために欠かせない情報です。
出版手続きをスムーズに進めるため、口座情報とマイナンバーがわかるものをあらかじめ手元に用意しておきましょう。
Step4:原稿入稿
出版する書籍の原稿を作成し、データを入稿(アップロード)します。
Amazon KDPは、Microsoft Word(.docx)やEPUBなどのファイル形式に対応しています。
0円で進める場合、多くの方がWordやGoogleドキュメントで原稿を執筆し、そのまま.docxファイルとして保存・入稿しています。
原稿を執筆する際は、見出し機能を使ったり章ごとに改ページを入れたりして、読者が読みやすいよう体裁を整えておくのがおすすめです。
Kindleの売れ行きに直結するタイトルの付け方のポイントを知りたい方は、以下の記事を参照してください。


Step5:表紙入稿
原稿と並んで売上を左右するのが、表紙のデザインです。
表紙は読者が最初に目にする部分で、購入の決め手にもなります。表紙データは、JPEGまたはTIFF形式でアップロードします。
0円で制作する場合、CanvaやPhotopiaなどの無料のデザインツールを利用して自作するのがおすすめです。
それぞれのツールの使い方はブログやYouTubeで解説があるので、必要に応じて検索してみましょう。
Step6:カテゴリー・キーワード設定
読者があなたの書籍を見つけやすくするために、カテゴリーとキーワードを設定します。
カテゴリーは、Amazonのジャンル分類のことで、最大2つまで選べます。
「ビジネス・経済」などの大きな分類だけでなく、「ビジネス・経済 > 自己啓発」のように、できるだけ書籍の内容に近い具体的なカテゴリーを選ぶのがポイントです。
キーワードは、読者が検索に使うと想定される単語を最大7つまで設定できます。
キーワードを設定する際は、タイトルや説明文には含まれていない関連語句をできるだけ登録しましょう。
Step7:価格設定
書籍の価格と、受け取れる印税率(ロイヤリティ)を決めます。印税率は35%と70%の2種類があり、設定価格によって選べる印税率が異なります。
70%の印税率が適用されるのは、以下の条件に該当した場合です。
- KDPセレクトへの登録が前提
- 価格を250円~1,250円の範囲に設定した場合に選択可能(注意点:データ配信量に応じた配信コストが印税から差し引かれます)
一方、35%の印税率が適用されるのは上記以外の価格帯(例:99円や1,251円以上)に設定した場合です。
戦略としては、発売直後は99円(35%)で手に取ってもらいやすくし、レビューが集まった段階で70%の印税率が適用される価格帯に変更するのが売上増加に効果的な手法です。
Step8:出版申請と審査
すべての情報を入力し、原稿と表紙のアップロードが完了したら、Amazon KDPの審査に進みます。この審査は通常72時間以内に完了します。
審査に通過すると、あなたの書籍がAmazonのKindleストアで公開され、販売開始です。
できるだけ多くの方の目に触れるように、さまざまな媒体で宣伝しましょう。
0円のKindle出版で収益化する際のポイント


Kindle出版は、0円で始められるだけでなく、収益を得る仕組みも整っています。
Kindle出版の収益化のポイントは、以下の3つです。
- Kindle Unlimitedでの収益
- シリーズ展開・複数冊出版による売上増加
- 無料配信から有料商品・サービスへの誘導
上記を押さえておけば、Kindle出版を副業収入につなげる道筋が見えてきます。
Kindle Unlimitedでの収益
Kindle出版をすると、Kindle Unlimited(読み放題サービス)からも収益を得られます。
Kindle Unlimitedでは、読まれたページ数に応じてAmazonから報酬が支払われるため、購入されなくても収益になるのが特徴です。
報酬単価は1ページあたり、約0.4〜0.5円で推移しています。
仮にKindle Unlimitedで100ページ読まれれば、40円~50円が加算されます。
書籍の購入を催促する必要がないため、初心者にとって安定した収入源になりやすい仕組みです。
シリーズ展開・複数冊出版による売上増加
Kindle出版で収益を安定させるには、1冊だけで終わらせず複数冊を出版するのが効果的です。
同じジャンルやテーマでシリーズ化したり、短めの書籍を複数並べたりすると、読者が次の書籍も手に取りやすくなります。
さらに、続編や関連書籍を効果的に紹介していくと、収益増加だけでなく著者としての信頼性も高まります。
Kindleから有料商品・サービスへの誘導
Kindle出版では書籍の売上だけでなく、読者を自分のサービスへ誘導できるのが魅力です。
例えば、書籍の最後にブログやメルマガを案内したり、自社が提供するツールやサービスへ誘導するなどの方法です。
無料でつながった読者との信頼関係を構築できると、有料コンテンツやその他のサービス利用にも発展しやすくなります。
0円でできるKindle出版によくある質問(Q&A)


初めてKindle出版に挑戦する方の多くが、「本当に0円で出版できるの?」「Kindleの原稿はどうやって作るの?」などの疑問を抱きます。
ここでは、初心者からよく寄せられる質問に回答します。
まとめ:初心者こそ0円でKindleを出版してみよう!
Kindle出版は、初期費用0円で始められる魅力的な出版方法です。
原稿と表紙を用意してAmazon KDPにアップするだけで世界中に自分の書籍を販売できます。
購入時の印税だけでなくKindle Unlimitedで読まれたページ数に応じて報酬をもらえるので、継続収入も狙えます。
まずは1冊Kindleを作成し、徐々に原稿や表紙を改善していきましょう。
Kindleの原稿を作れない、表紙のデザインができないとお悩みの方は、電子書籍の出版代行をしている合同会社言の葉舎にご相談ください。
何を書いたらいいかわからない方には、企画の段階から最後の入稿まで一貫してサポートいたします。
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